No.055 「ほぼ日のはらまき」 あたためるのは、からだと心

冬の朝、冷たい空気の中で服を重ねるとき、ふと手に取る一枚の布。
「ほぼ日 ハラマキ」のサイトは、その“ぬくもり”をデジタルで包み込んだような空間。
ページを開くと、やわらかな色と写真が迎えてくれる。
それは単なる防寒具の紹介ではなく、暮らしの中にある“あたたかさ”の物語。
見ているだけで、心までほぐれていくような優しい世界。

ユーザーインターフェース|ぬくもりを感じる導線

トップページは、生成りの背景にやわらかな写真が並ぶ構成。
ナビゲーションは上部に固定され、「商品一覧」「読みもの」「つくる人」「お知らせ」などが整然と配置。
スクロールに合わせて現れる写真は、まるで毛糸のようにやさしく連なっていく。
ページ遷移は穏やかで、視線の流れを妨げない。
UI全体が“あたたかさ”をテーマに設計されており、クリックするたびに小さな安心感が広がる。

コンテンツ構成|ものづくりの背景を伝える構成

サイトは「商品紹介」「読みもの」「つくる人」「お知らせ」で構成。
「商品紹介」では、ハラマキの素材やデザイン、季節ごとのラインナップを丁寧に紹介。
「読みもの」では、使う人の声や制作の裏側を取材形式で掲載。
「つくる人」では、職人やデザイナーの想いを伝え、製品の背景にある“人の手”を感じさせる。
どのページにも共通して流れるのは、ものづくりへの誠実さと、使う人への思いやり。

「素材のこと」「デザインのこと」「みんなの使い方」。多角的な切り口で、はらまきという存在を立体的に描き出す。商品のスペック以上に、「それがある暮らし」の心地よさを語りかけてくる構成。No.051(美篶堂)で綴じたノートに、自分を労わる習慣を書き加えたくなるような、体温を感じるナラティブ。

デザイン|遊び心と安心感が同居する、色彩のパレット

全体を包むのは、生成りのホワイトと淡いベージュ。
アクセントに使われるのは、糸や布を思わせるパステルトーン。
フォントは丸みのあるサンセリフ体で、読みやすく親しみやすい印象。
写真は自然光を活かし、布の質感や手のぬくもりを丁寧に描写。
余白の取り方が巧みで、画面全体にやさしい呼吸が流れる。
デジタルでありながら、手触りを感じさせるデザイン。

ターゲット|「心地よさ」に正直でありたい、すべての人へ

  • 冷えを防ぐためだけでなく、心地よさを大切にする人々。
  • 日々の暮らしを丁寧に過ごし、身につけるものに“気持ち”を求める層。
  • ファッションよりも、生活の質を重んじる大人たち。
  • 贈り物としても、自分へのご褒美としても選ばれる存在。

「ここを真似したい!」ポイント!

ぬくもりをデザインに変える編集力
はらまきという、ともすれば「古めかしい」アイテムを、現代の必須アイテムへと昇華させたブランディング。機能性(暖かい)を伝える前に、情緒(安心する、守られている)を伝えるストーリーテリングの妙。ユーザーの心理に寄り添い、画面越しに「お疲れ様」と声をかけてくれるような、高いホスピタリティを感じさせるコンテンツ設計。

まとめ|あたたかさを纏うデザイン

ほぼ日ハラマキの公式サイトは、暮らしの中にある“ぬくもり”をデザインで表現した作品。
情報を削ぎ落とし、やさしさで語る構成。デザインとは、伝えることではなく、感じさせるための温度。
ページを閉じたあとに残るのは、心の奥に灯る小さなあたたかさ。

項目内容
サイト名ほぼ日のはらまき
URLhttps://www.1101.com/store/haramaki/
メインカラー生成りホワイト、ベージュ、パステルトーン
デザイン傾向エディトリアル、ポップ・モダン、
ライフスタイル・デザイン
注目UI柔らかな写真構成、穏やかなページ遷移、
余白を活かした静的レイアウト

トーストの地平線|Webサイト100選