BAUMの公式サイトは、まるで森の中に静かに佇む木のような存在感。自然と人が共に生きるというブランドの哲学を、デザインや動き、そして言葉のトーンで丁寧に表現している。派手さはないけれど、ページをめくるたびに深呼吸したくなるような心地よさ。まさに“止まり木”のように、訪れる人の心をそっと休ませてくれるサイト。
正直、私はこれまで美容に対しては無頓着な方だった。もともとアレルギー体質ということもあり、華やかな広告や複雑な成分表よりも、いかに自分の肌に負担がなくシンプルであるかを最優先に選んできたからだ。
そんな私が40回目の記事の節目に出会った「BAUM」のサイト。そこで感じたのは、いわゆる「着飾るための美容」ではなく、「自分という土壌を整えるための美容」という新しい視点だった。流行や誰かの基準に合わせるのではなく、ただ自分にとって心地よいものを信じて使う。その潔さが、このサイトの静かなデザインと深く共鳴しているように感じた。
ユーザーインターフェース
ゆったりとしたテンポで展開されるトップページは、スクロールに合わせて写真やテキストが静かに現れ、まるで風が木々を揺らすような自然な動きになっている。また、樹木の映像や、製品の木目が際立つ写真は、スクロールするたびに心を落ち着かせてくれる。複雑な美容の情報を、まるで樹木の年輪のように丁寧に、かつ整然と配置。理知的な整理術が、ここでは「温もり」を伴って再現されている。メニューはシンプルで、必要な情報だけが整然と並ぶ。余計な装飾を排除しながらも、ブランドの世界観を壊さないUI設計になっており、操作しているというより、流れに身を委ねているような感覚に陥る。
コンテンツ構成
ブランドストーリーを軸に、製品紹介、サステナビリティ、店舗情報などがバランスよく配置された構成。特に「樹木との共生」というテーマが全ページに通底しており、どのコンテンツを見ても一貫したメッセージを感じる。テキストは短く、写真や映像が語りかけるような構成。情報を伝えるというより、世界観を体験させる構成。
デザイン
- 自然界の黄金比:木のオーク材を彷彿とさせるブラウンベージュをアクセントに、深い森を思わせるグリーン、そして清潔感のあるホワイトが基調になっている。
- 静寂をデザインする余白:詰め込むのではなく、あえて「空白」を作ることで、読者に考える時間(余白)を与えている。写真は自然光を活かした柔らかなトーンで、香りや空気まで伝わってくるような印象。
- タイポグラフィの品格:繊細でありながら芯の通ったフォント。静けさの中に凛とした強さを感じる。余白の取り方が美しく、まるで森の中の静寂をそのまま閉じ込めたようなデザイン。
受賞歴(デザイン賞)
- BAUM商品パッケージデザインについては、その革新的なコンセプトと美しさで、国内の主要なデザイン賞を総なめにしています。
- 日本パッケージデザイン大賞 2023:大賞(グランプリ)
- 応募総数1,060点の中から、たった1点だけに贈られる最高賞。化粧品の枠を超えた造形美とサステナビリティが評価されました。
- グッドデザイン賞 2020
- クリエイティブから店頭まで一気通貫した世界観、そしてストーリー性が高く評価されました。
- ウッドデザイン賞 2021:奨励賞(審査委員長賞)
- 「木」を活かした優れたプロダクトとして、ライフスタイルデザイン部門で受賞しています。
ターゲット
30〜50代の自然志向で感性の高い層。環境への意識が高く、単なるエコではなく、それが「美しい生き方」であることに共感するサステナブルなライフスタイルを大切にする人たち。そして、香りや質感など、五感で感じる心地よさを求める層。
「ここを真似したい!」ポイント!
ブランドの思想を『風景』に変える力
自然のリズムを感じさせるアニメーション演出は、製品を売るためのサイトであるはずなのに、まるで「森」を歩いているような体験を優先させている。
ブランド哲学を全ページで一貫して伝える構成と操作性よりも“滞在感”を重視したUI設計になっている珍しいサイトだと感じた。
アレルギーを持つ私にとって、スキンケアは「挑戦」ではなく「安らぎ」であってほしい。BAUMのサイトが徹底しているのは、その「安心感」を視覚から届ける工夫だ。 木の節、年輪、柔らかな光。それらを見ているだけで、成分を読み解く前に「これは私に合うかもしれない」という直感が働く。情報の海を泳ぐのではなく、自分の感覚を信じて「止まり木」に降り立つような新しい寄り添い方を学んだ。
まとめ
BAUMのサイトを巡ることは、自分という土地を慈しむ時間そのもの。便利さや効率を追い求める地平線の先には、こうした「ゆっくりと時間をかけて育む美しさ」がある。No.040を迎え、私が学んだのは、デザインとは単なる「整理」ではなく、その先に「どんな時間を提供するか」であるということ。このサイトが教えてくれるのは、自分の中に静かな森を持つことの豊かさだ。まさに“共生”という言葉が似合うウェブサイト。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイト名 | BAUM(バウム) |
| URL | https://www.baumjapan.com/ |
| メインカラー | ウッドベージュ、フォレストグリーン、ホワイト |
| デザイン傾向 | ホリスティック、ミニマル、サステナブルデザイン |
| 注目UI | 樹木を感じさせる高品質動画、 洗練された製品レイアウト |

One thought on “No.040 「BAUM」樹木が教えてくれる、森と共生する、止まり木のようなサイト”
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