長野県東御市に拠点を構える「わざわざ」は、パンと日用品を通して“ていねいな暮らし”を提案するブランド。そして、公式サイトはその思想をそのままデジタルに写し取ったような静かな世界観。派手さを排し、誠実に、まっすぐに、日々の営みを伝える構成。だからこそ、ページをめくるたびに、ものづくりの温度が伝わるような感覚を覚える。時間をかけて読むほどに、心が整っていくようなサイトになっている。
ユーザーインターフェース
トップページは余白をたっぷりと取り、写真と文字が呼吸するように配置された設計。そして、スクロールに合わせて自然に展開するコンテンツが、まるで紙の冊子をめくるような感覚を生む。ナビゲーションは上部に固定され、シンプルながらも「パン」「日用品」「読みもの」など、ブランドの軸が明確に整理された構成。どのページにいても迷わず目的地にたどり着ける安心感。私はそう感じた。
コンテンツ構成
- ブランドの理念とストーリー
- パンと日用品のオンラインストア
- 読みもの(スタッフコラム・考え方・日々の記録)
- 店舗情報・アクセス
- 採用
- 会社概要
構成全体が「暮らしを伝える」ことを目的にしており、単なるECサイトではなく、思想を共有するメディアのような存在。だからこそ、商品紹介の一つひとつにも“背景”があり、読むほどにブランドの哲学が染み込むような構成。私はそう感じた。
デザイン
- 自然の色彩を活かしたアースカラー:パンの焼き色、木製品の質感、自然光をそのまま映し出したような、落ち着いたトーンのカラーパレット。
- 飾り立てない「素朴」の美学: 写真は自然光を活かしたドキュメンタリーのような質感で、飾らない美しさを感じる。装飾を最小限に抑え、被写体(商品)の持つ力を最大限に引き出す引き算のデザイン。
- フォント:シンプルなゴシック体を使用し、読みやすさと誠実さを両立。余白の取り方が絶妙で、視線が自然に流れる設計。だからこそ、情報が多くても圧迫感がなく、静けさの中に温度を感じるデザイン。
- リズム感のあるエディトリアルレイアウト: 雑誌の特集ページをめくっているような、静かなワクワク感を生み出す、強弱の効いたグリッド設計。そこでわたしが感じたのは、機能性よりも「心地よさ」を優先した、人間味のあるデザイン空間。
ターゲット
- 「丁寧な暮らし」を自分らしく楽しみたい層: 流行に流されず、自分の価値観で「良いもの」を選び取りたい、30〜50代の男女。
- 商品の背景(物語)を大切にする消費者:単なる消費ではなく、誰が、どんな想いで作ったかを知った上で、大切に使いたいと願う感度の高い層。
- 都会の喧騒から少し離れたい、癒やしを求める層: サイトを訪れることで、静かな時間の流れや「本質的な豊かさ」に触れたいと感じているユーザー。
「わざわざ」
手間を楽しむ暮らしの詳細は、ぜひ彼らの公式オンラインストア「パンと日用品の店 わざわざ」で体感してみて欲しい。
まとめ
「わざわざ」のサイトを眺めていると、私はWebデザインが持つべき「誠実さ」の新しい形を見つけた気がします。それはNo.031「IRODORI」のような鮮やかさではなく、じわじわと心に染み渡るような滋味深い美しさ。最新のトレンドを追うことだけが正解ではなく、ブランドの哲学がそのまま形になったようなサイトこそが、長く愛されるのだと教えてくれている。不便を楽しもうという、わざわざの精神が宿ったこの地平線は、私たちの暮らしをより健やかに、そして豊かに変えてくれる力を持っているのだと考える。
「ここを真似したい!」ポイント!
未完成の美しさと、圧倒的な透明性
整いすぎた美しさではなく、少しの「ゆるさ」を残すことで、ブランドの人間味を際立たせている点。No.033回の輪島キリモトが「伝統の緊張感」だとしたら、わざわざは「日常の解放感」。どちらも正統派でありながら、その表現手法が正反対であるという面白さは、Webデザインの奥深さを象徴する好例。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイト名 | わざわざ(waza waza) |
| URL | https://waza2.com/ |
| メインカラー | 小麦色、生成り、ダークグレー、木材のブラウン |
| デザイン傾向 | ライフスタイル、ナチュラル、エディトリアル |
| 注目UI | 記事とECのシームレスな融合、手書き風グラフィックの活用 |
「わざわざ」が提案する心地よい暮らしを、ぜひ公式サイトから覗いてみてください

