No.093 「PRODUCTS STORE」

「PRODUCTS STORE」は、プロダクトデザインの本質を静かに語るオンラインストア。
派手な演出を排し、素材と形の美しさをそのまま伝える構成でページを開いた瞬間に感じるのは、情報ではなく“空気”。無駄を削ぎ落としたデザインの中に、ものづくりへの誠実な姿勢が滲む。それは、単なるECサイトではなく、プロダクトと人との関係を再定義する“思想の場”。「つくる、つなぐ、つかう」を循環させる、プロダクトの聖域。単なるオンラインショップの枠を超え、一つひとつの道具が持つ「成り立ち」や「必然性」を、極限まで削ぎ落としたタイポグラフィ。

ユーザーインターフェース|情報の「重心」を感じる、端正な配置

サイト全体は、極めてシンプルな構成。画面左側に固定されたナビゲーションが、静かな軸として機能。
ユーザーは迷うことなく、自然な流れで商品やコンテンツを巡る。スクロールに合わせて現れる写真の切り替えが、まるで展示空間を歩くような感覚。クリックやホバーの動きも最小限に抑えられ、操作そのものが“静かな体験”として成立。また、ページ遷移のトランジションが滑らかで、一つひとつのプロダクトが持つ“時間の流れ”を感じさせる。情報を詰め込むのではなく、呼吸するような間を設ける設計。それが、ブランドの哲学を体現するUI。

コンテンツ構成|プロダクトを語る、静かな物語

コンテンツは「PRODUCTS」「ABOUT」「NEWS」「CONTACT」といった最小限の構成。
しかし、そのシンプルさの中に、強い編集意図が宿る。特に「PRODUCTS」ページでは、商品を“売る”のではなく“見せる”という姿勢が貫かれている。背景の白と影のコントラストが、プロダクトの造形を際立たせる。
説明文も短く、しかし言葉の選び方に温度がある。
また、「ABOUT」ではブランドの思想が静かに語られる。“ものをつくる”という行為を、文化として捉える視点。
それは、単なる販売サイトではなく、“プロダクトデザインという思想を共有するメディア”としての構成。

デザイン|余白が語る、静謐なモード感

全体を貫くのは、ホワイトとブラックを基調としたモノトーンの世界。余白の取り方が大胆で、まるでギャラリーの壁面のような静けさ。写真のトーンは柔らかく、光の陰影がプロダクトの質感を際立たせる。
フォントはサンセリフを中心に構成され、無機質でありながら温度を感じるバランス。また、グリッドの精度が高く、どのデバイスで見ても構成が崩れない。それは、デザインというよりも“設計”に近い精密さ。
視覚的な派手さではなく、構造の美しさで魅せるデザイン。まさに、プロダクトデザインの思想をそのままWebに落とし込んだ構成。

ターゲット|美意識を持ち、日常を丁寧に選ぶ人へ

このサイトが語りかけるのは、単なる消費者ではない。ものを選ぶことを“生き方”として捉える人。デザインやクラフト、建築、アートに関心を持ち、日常の中に美を見出す感性を持つ層。また、プロダクトを通して“思想”を感じたいクリエイターやデザイナー。静けさの中にある誠実さを求める人々。

「ここを真似したい!」ポイント!

・画面左側の固定ナビによる、安定感のある導線設計
・余白と光のコントラストでプロダクトを際立たせる構成力
・情報を削ぎ落とし、思想を伝えるためのミニマルな編集
・ギャラリーのような静けさを生む、モノトーンの配色設計

まとめ|デザインは、思想を伝える器

「PRODUCTS STORE」は、プロダクトを売るためのサイトではなく、“ものづくりの思想”を伝えるための空間。
余白の中に漂う静けさ、光の中に浮かぶ形。それらが語るのは、デザインの本質。
情報ではなく、感性を届けるための構成。

項目内容
サイト名PRODUCTS STORE
URLhttps://products-store.jp/
メインカラーピュアホワイト、リッチブラック
デザイン傾向プロダクト・エディトリアル、
ミニマル・タイポグラフィ
注目UI素材の重みを感じさせる余白と、静謐なライティングによる写真表現

トーストの地平線|Webサイト100選